キャラバンカー
訪問スケジュール
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隊長日記(1号車)

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月がわりで「隊長さん」が、訪問先での出来事をつづっていますヽ(^o^)丿
2013年9月 宮城県編
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牧野博美隊長

9月10日(火)晴れ
 おはなし隊の隊長になって1年目、秋晴れの宮城訪問です。米どころ登米市のあともう少しで実りの時期という、黄緑と黄金色のグラデーションの田んぼの中を、颯爽と走り抜けるキャラバンカー。とびきり目立つピンクの1号車です!

ピンクの1号車  午前の訪問先は米山児童館です。朝方は少し心配な空模様でしたが、見学会が始まると一転して晴天に。急遽、米岡小学校の1年生と2年生の生徒さんたちが見学に加わり、よねやま保育園の年長組と、子育て支援センターの0~3歳の25組の親子連れを合わせて大賑わいです。児童館の先生方も総出でお手伝いしてくださいました。

児童館のホール おはなし会は児童館のホールで行いました。ボランティアさんは、おはなし隊の参加も3回目。コンビでご活動なさっている息の合ったおふたりです。『だるまさんが』『あるのかな』『はなすもんかー!』の3冊とも大型絵本をご用意してくださり、子供たちも大喜び。ふたりで絵本をひっぱり合うなど、趣向も凝らしていて楽しかったです。私は新刊の『どじにんじゃ』を読みました。忍者・かげまるのドジっぷりに、とくに男の子たちが興味津々でした。

道の駅・上品の郷  おはなし会の後は館長がお手製の、すばらしく美味しい紅茶のシフォンケーキをごちそうしてくださいました。館長はこの登米市の5館の児童館の館長も兼任されている方で、翌日訪問予定の登米市中田子育て支援センターのセンター長もされているという、ご多忙な方です。ケーキ作りがご趣味で、児童館の総勢40名の職員のお誕生日に、それぞれ手作りケーキをプレゼントされるという、すばらしい館長でいらっしゃいます。「明日はまた違うケーキをごちそうします」と言ってくださり、楽しみが増えました。ボランティアさんには、前日までやっていた小峰書店の原画展でのおはなし会で配ったという、あべ弘士さんのポストカードをいただきました。短いティータイムでしたが、とても素敵なおもてなしをいただきました。
 お昼は道の駅・上品の郷で「金華さばの漬け丼」をいただきました。サバはDHA・EPAが豊富で中性脂肪値やコレステロール値を低下させ、血液をさらさらにしてくれる、身体にやさしいお魚さん。味よし、見た目よしの金華さばと、米どころ宮城の美味しいお米のどんぶりで、午後に向けてのパワーもばっちり充電されました。
 上品の郷には「釜神の面」が一面に飾られている一角がありました。睨みつけるような強面の釜神は、かつてはどの家にもあった、火除け、魔除けの守り神で、これは加美町文化協会「木彫りの会」の皆さんの手により作られた、伝承文化の継承活動のひとつだという事です。伝承とか民話とか大好きな私。プライベートで来てたら買っちゃうんだけどなぁ~とか思いつつ、せめて写真をパチリ。

和渕小学校  午後の訪問先は和渕小学校です。午後も快晴。気温も心地良く、絶好の見学会日和です。授業を終えた子供たちが続々と集まってきます。設営が順調にすんだので、15分ほど早く見学会を始めました。さすが漫画家・石ノ森章太郎先生の記念館がある石巻。のぶみさんの『ぼく、仮面ライダーになる!』シリーズが大人気です。小学生ばかりではなく、近所の未就学児を連れた親子連れも、何人か集まってきてくださり、見学会は大盛況です。

行方市玉造第一保育園  おはなし会は多目的室で行いました。ボランティアさんが所属する「お話びっくり箱」という読み聞かせグループは、結成10年になる今年、その熱心な読書活動が評価され、文部科学大臣より表彰を受けたという事でした。ボランティアさんが『アントンせんせい』と、お月見の季節に合わせて『うそつきのつき』を読んでくださいました。私は『うちゅうじんは パンツがだいすき』と『ダレ・ダレ・ダレダ』を読みました。子供たちは読み聞かせにも慣れている様子で、とてもお行儀が良く、また最後の挨拶で「本を大好きになってね」と私が言うと、「もう大好きだよ!」と大きな声で元気な返事をくれました!  大型の絵本 この和渕小学校には図書室の他に、廊下に小さな図書スペースが設置されていました。これは教頭先生のアイディアで、異なる学年の生徒たちの交流の場になれば、との思いで作られたそうです。「子供たちに、新しいものを生み出す力を蓄えさせてあげるために、いろいろな『場』を与えてあげること。いろいろな『種』をまいてあげること。それが私たち教師の仕事だと思う」という教頭先生。この廊下の図書スペースも今月中くらいには、子供達がデザインした段ボールのお手製のお家が常設されるそうで、ハウス・イン・ハウスの図書スペースに姿を変えるそうです。
 夕食は牛タンのお店「利久」で、分厚い牛タンにびっくり!  生まれも育ちも東京の私からしてみれば、あの薄い牛タンはいったい何だったのか!? というこのボリュームではまさにステーキ! 食後に「ずんだ茶寮」のずんだシェイクを堪能し、明日のおはなし隊に備えました。

テントと木陰で心地良い見学 9月11日(水) 晴れ
 早朝出発なので、前の晩に買っておいた玉澤総本店の「プレミアム ずんだ」とおまけの『黒砂糖まんじゅう』と、鐘崎の「牛たんかまぼこ」にコンビニサラダという、宮城名物セレクトで朝食をすませ、宮城2日目です。
 午前の訪問先は登米市中田子育て支援センターです。向かいの保育園の園児たちが、校庭に来たキャラバンカーに大騒ぎです。せっかくなので、支援センターの皆さんが集まるまでの時間、園児たちもキャラバンカーの見学会に参加してもらうことにしました。やがて保育園の子供達と交代で、支援センターの親子連れの見学会が始まりました。30分の見学会の間に、どんどん人が増えていきます。おはなし会開始の時間には、「いつもの倍くらいの人が来てくれています!」と支援センターのスタッフの先生方も驚いていらっしゃいました。

鉾田市立第一保育所 おはなし会は支援センターのホールで行いました。ボランティアさんは前回のおはなし隊にも参加してくださった、ベテランボランティアさんです。わざわざ仙台市内からこの登米市中田まで、来てくださいました。ボランティアさんは『もぐもぐもぐ』と『ねこのピート』を、私は『ねこ ときどき らいおん』を読むことにしました。この支援センターでは、男性の読み聞かせは初めてだということもあり、ボランティアさんの読み聞かせは子供達にも、お母さん達にも大人気でした。
 おはなし会の後は、また館長のお手製シフォンケーキをいただきました。今日のケーキはカボチャのシフォンケーキです。他にも、「ずんだロールケーキ」や石巻銘菓「赤飯まんじゅう」「かっぱの甲介」などのお菓子や、登米市の観光パンフや折り紙で作った楊枝入れなどをお土産にいただきました。本当にありがとうございました! 見通しの良いキレイな海岸線を右手に眺めながら、気仙沼のフェリー乗り場に向かう一本道をキャラバンカーは走ります。「ここに町があったことを知らなければ、ただの何もない海岸線でしょう?」と、塩釜出身のドライバーさん。彼の言葉に、震災の傷跡は目に見える形で残るというよりは、やはり人々の記憶の中にこそ深く刻まれていくのだと、つくづく感じます。だからこそ、目を背けずに、伝えていかなければならないのですね。お昼は震災前にはJR松岩駅があったという場所に建つプレハブで営業中の「寺田屋」さんで、「いぶし醤油ラーメン」をいただきました。さんま節を中心にだしをとったというスープは、魚節たちのスモーク風味が複雑に絡み合う、深みのある美味しさ。ドライバーさんも、とても気に入っていました。これぞ震災からの復興の力みなぎる、いぶし銀の味っ!

鉾田市立第二保育所  フェリーに乗って約15分。午後の訪問先は大島児童館です。迎えてくれたのは、島の読み聞かせボランティアグループ「いわしの会」の皆さんです。島の子供たちも元気いっぱい。何冊もの気になる本を抱えてブルーシートの茣蓙の上に広げて読んでいる子供たちや、「ねぇ、一緒に読もうよ」と声をかけ合い、円陣を組んで本を読んでいる子供たちもいます。中には、側転を披露してくれたり、ピアノを弾いてくれる子供もいました。

蓮根畑  おはなし会は児童館の教室で行いました。「いわしの会」のボランティアさんが『しりとりのだいすきなおうさま』と『ちか100かいだてのいえ』を、それぞれ大型絵本で読んでくださいました。どちらも愛情あふれる楽しい読み聞かせです。私は『のりもの つみき』と、『あしたうちにねこがくるの』を選びました。本のタイトルを読み上げると「猫なんて、どこにでもいるよ?」と返してくれる子供たち。発想豊かな絵本の内容に、大ウケでした。フェリーの時間を待つまでの間、お菓子とジュースをいただき、「いわしの会」の皆さんや、児童館の先生方と楽しいお話をしました。帰りのフェリーでも、帰宅する児童館の先生たちとお話をするチャンスがありました。2年後の再会をぜひ! と笑い合いながらお別れしました。
イモ!? 恐竜!? 気仙沼市場の前にあった、ゆるキャラ「ホヤぼーや」の記念写真用パネルで写真撮影。ドライバーさんお気に入りの「ホヤぼーや」ですが、震災の後、ほやがまるで取れなくなってしまったそうです。一日も早い漁港の再生を切に願います。

つばさ保育園 9月12日(木) 曇り
朝から心配な曇り空。高速途中で一瞬パラパラと降られましたが、午前の訪問先・石巻市河南子育て支援センターに到着した時には晴れ間がのぞき、ひと安心です。キャラバンカーの見学会の時のこと。3歳くらいの男の子たちが本の取り合いをしていたので、「仲良くいっしょに読もうね」と声をかけると、支援センターの先生が「いいんですよ、このくらいの子供は。そのまま取り合いをさせておいてください。その方が物事を覚えますから」とおっしゃいました。なるほど。いろいろとお勉強になります。
おはなし会は2階の和室で行いました。読みきかせボランティアさんが『だっこのえほん』と『どうぶついろいろかくれんぼ』の大型絵本を読んでくださいました。とても柔らかく、やさしい口調の素敵な読み聞かせです。私は『ねこ ときどき らいおん』を読みました。予想通りの展開あり、ナンセンスな展開ありの絵本に大喜びでした。

ひたちなか市立那珂湊図書館  午後の訪問先は向陽地区放課後児童クラブです。集団下校の列といっしょに、児童クラブの生徒たちも列を組んでやってきました。大喜びでキャラバンカー見学に向かう元気な子供たち。けれども、そんな友達たちに背を向け、泣いている一人の男の子がいました。10分程たっても、一向に泣き止む気配がありません。このままではもったいないと思い、私は手持ちの絵本を彼の前に持っていき、「ここで読もうか?」と声をかけました。すると、驚くほど素直に近づいてきて、私の横にちょこんと座りました。 キャラバンカーでの見学 そうして一緒に絵本を読み始めました。1冊め2冊目は私が本をめくりながら読みました。すると、修理のために手元にあった、のぶみさんの『ぼく、仮面ライダーになる!』を見つけ、「これ、ぼく持ってるよ」(さすが石巻!)と言って、自分でページをめくりました。そのまま他の本にも手を伸ばし、やがて私の手持ちの本をすべて読み終わったその男の子は、キャラバンカーへと向かいました。そうして気になる本を選んで、ブルーシートのど真ん中で読み始めました。こんなエピソードに出会うたびに、絵本のパワーを確信し、嬉しくなります。そうそう、ここでも打ち合わせのお茶請けに、石巻銘菓「赤飯まんじゅう」をいただきました。ボランティアさんはご存知でしたが、仙台出身のドライバーさんは知らなかったらしく、興味深げに食べていらっしゃいました。すあまに似たうす甘い赤飯とまんじゅうの皮が絶妙なバランスで、なかなか美味しかったです。

つばさ保育園 9月13日(金) 曇りのち雨
 午前の訪問先は、西多賀学園・西多賀幼稚園です。最悪なことに台風が近づいてきているため、雨を想定したキャラバンカーの見学会になってしまいました。途中、土砂降りになったものの、先生方のご協力で、なんとか子供たち全員にキャラバンカーを体験させてあげることができました。本当に良かったです。「空いている部屋がひとつも無いので」ということで、おはなし会は3歳、4歳、5歳の教室を、移動しながら行いました。3歳の部ではボランティアさんが『おやゆびさん』と『ゆうたはともだち』、『おすわりくまちゃん』、隊長が『もったいないばあさん(大型)』を。4歳の部では隊長が『のりもの つみき』、ボランティアさんが『うしろにいるのだあれ』と『ばしゃにのって』、『ねえ だっこして』を。5歳の部ではボランティアさんが『いもいも ほりほり』、『かぜがふいてきた…』、隊長が『あしたうちにねこがくるの』、ボランティアさんが神無月の神様たちのお話『かみさまのめがね』を、それぞれ順番に読みました。子供たちもとてもお行儀が良く、また本に対する反応もよく、この幼稚園の行き届いた心遣いが感じられます。ハードでしたが、それだけ実りある充実したおはなし隊訪問になったと思います。

キャラバンカーでの見学 「子供達に、帰って行くキャラバンカーを見送らせてあげたいから、わざと校門の前を通って、帰ってください」という、教頭先生のお願いで帰路を選びました。キャラバンカーを見送る総勢290名の子供達の歓声はまさに圧巻。ドライバーさんも大感激で、MYスマホでその様子を撮影していました。お昼は西多賀幼稚園のご厚意で、お弁当をいただきました。宮城のお米ののり巻きはどれも美味しく、とくに茎わかめの入ったのり巻きが、私もドライバーさんもすっかり気に入り、美味しくいただきました。
ひたちなか市立那珂湊図書館  午後の訪問先は仙台市高砂保育所です。キャラバンカー見学会の時、隣の児童館から「うちの子供たち(小1~小2、20名)も見学していいですか?」との要請をいただきました。保育所の先生方も「この保育所で育った子供達なので、ぜひ見学させてあげてください」ということでしたので、喜んでキャラバンカーの見学会に参加してもらいました。

つばさ保育園  おはなし会は保育所のホールで行いました。ボランティアさんは前回の訪問の時、おはなし隊に参加してくださった方です。『コッケモーモー!』『あしたうちにねこがくるの』『いもいも ほりほり』の3冊を読んでくださいました。隊長は、年少組では『ねこときどきらいおん』、年長組では『くだもの だーれ?』を読みました。ハキハキと明るい子供達の反応に、ボランティアさんもとても楽しく読み聞かせができたと喜んでいました。
 宮城の子供達の笑顔と元気に、パワーをもらえた4日間。今回のキャラバンカーは、デコボコに歪んだコンクリートの上で何度も飛び跳ねながら、道路を進んでいくといった調子でした。残念ながらこの道路のデコボコは、震災の影響だそうです。次の訪問時には、道路もスムーズに走れることをお祈りしつつ、2年後の再会を楽しみにしています!

おすすめ今月の隊長おススメ!
『ねこ ときどき らいおん』 藤本ともひこ/作
NHKのおかあさんといっしょで大人気だった「ねこ ときどき らいおん」が絵本になりました。保育園の保育アドバイザーとしてもご活躍の、作者の藤本ともひこさんが何度も保育園に足を運び、子供達の意見を聞き、「歌うのではなく、読み聞かせる本」として作った絵本。予想できる展開からナンセンスな展開へと変化する内容も、可愛いながらも迫力のある絵柄も、子供たちに大人気。シンプルだけどこんなに面白い、とっておきの絵本です。「ときどき・・・・・・」のフレーズで、めいっぱい気を持たせてあげてから次のページをめくってください。子供達のこぼれる笑顔が待っています。
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