決断の代償

決断の代償

ケツダンノダイショウブレアノイラクセンソウ

「不人気というのは、時に指導者が払わなければならない対価であり、信念の対価でもあるのです」
ブレアは断を下し、窮地に立たされた。小泉首相は決断すらも放棄した。英国首相の苦闘から、日本の不幸が見えてくる。

情報操作、議会対策、ブッシュへの説得工作――大規模な反戦デモが起きても、ブレアはひるまなかった。イラクで「大量破壊兵器」さえ見つかれば、私がやってきたことの正しさがわかる。彼はそう信じて疑わなかったからだ。まさか、この過信がもとで、やがて自殺者まで出る事態を引き起こすなどとは考えていなかった。

ブレアの周りには、個性豊かな側近たちがいた。彼らは、首相のシナリオ実現に過剰なまでの自信を持った。世論対策の秘策を練るメディア戦略のプロ。対米交渉を一手に担う「首相の影」と呼ばれる補佐官。その一方で、戦争の大義に疑問を感じ、閣僚を辞任して政権批判へと転じた人物もいた。――(「まえがき」より)


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書誌情報

紙版

発売日

2004年04月10日

ISBN

9784062123464

判型

四六

価格

定価:2,090円(本体1,900円)

ページ数

362ページ

著者紹介