ぼくのおじさん

ぼくのおじさん

ボクノオジサン

マイページに作品情報をお届け!

ゆっくりでいいじゃない、自分らしく生きよう。 『研修医 純情物語 先生と呼ばないで』著書の第2作。 勉強がキライな、ふつうの小学生の”ぼく”後藤シゲル。ふつうのようで、ふつうでないかもしれない、おじさん。大好きなおじさんが見ていた、おかしくて、ちょっぴりほろにがい”ぼく”の9年間。 「おじさんは、どんな中学生だったん?」 ぼくはおじさんにきいた。そんなことをきいたのは、はじめてのことだった。いつのまにかモトクロスの練習は終わっていて、きこえるのは、絶え間ない川の流れの音だけだった。 「そうねぇ、タツオ君ほどじゃないけど、デブだったし、運動神経もニブかったな。でもキホン的には、いまとあんまり変わらないと思うよ。気が小さくて、ちょっとドジで……。どこにいるのかわかんないような、サエない中学生だったね」 「なんか、ほかの子たちとちがうとこは、あったん?」 「そうね……しいていえば、毎日いじめられてたことくらいかな」 「――なんだそれ? そんな答え、ぜんぜん期待してなかったよ。」 (「第7章 おじさんが中学生だったころ」より)

TOPICS

ぼくのおじさん
最新刊情報

ぼくのおじさん

発売日:2003年05月20日

ゆっくりでいいじゃない、自分らしく生きよう。 『研修医 純情物語 先生と呼ばないで』著書の第2作。 勉強がキライな、ふつうの小学生の”ぼく”後藤シゲル。ふつうのようで、ふつうでないかもしれない、おじさん。大好きなおじさんが見ていた、おかしくて、ちょっぴりほろにがい”ぼく”の9年間。 「おじさんは、どんな中学生だったん?」 ぼくはおじさんにきいた。そんなことをきいたのは、はじめてのことだった。いつのまにかモトクロスの練習は終わっていて、きこえるのは、絶え間ない川の流れの音だけだった。 「そうねぇ、タツオ君ほどじゃないけど、デブだったし、運動神経もニブかったな。でもキホン的には、いまとあんまり変わらないと思うよ。気が小さくて、ちょっとドジで……。どこにいるのかわかんないような、サエない中学生だったね」 「なんか、ほかの子たちとちがうとこは、あったん?」 「そうね……しいていえば、毎日いじめられてたことくらいかな」 「――なんだそれ? そんな答え、ぜんぜん期待してなかったよ。」 (「第7章 おじさんが中学生だったころ」より)

PUBLICATIONS

全1件