すべての月、すべての年 ルシア・ベルリン作品集
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すべての月、すべての年

スベテノツキ、スベテノトシ

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魂の作家による19の短編。 ロングセラー『掃除婦のための手引き書』のルシア・ベルリン、待望の新邦訳作品集。 『掃除婦のための手引き書』の底本である短編集 A Manual for Cleaning Women より、同書に収録しきれなかった19編を収録、今回も傑作ぞろいの作品集です。 〈収録作品〉 虎に噛まれて/エル・ティム/視点/緊急救命室ノート、一九七七年/失われた時/すべての月、すべての年/メリーナ/ 友人/野良犬/哀しみ/ブルーボネット/コンチへの手紙/泣くなんて馬鹿/情事/笑ってみせてよ/カルメン/ ミヒート/502/B・Fとわたし

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すべての月、すべての年 ――ルシア・ベルリン作品集
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すべての月、すべての年 ――ルシア・ベルリン作品集

発売日:2024年09月13日

NYタイムズ紙が選ぶ「21世紀の100冊」 作品集累計15万部突破! 一篇読むたびに本を置いて小さくうなり、深呼吸せずにいられない。 このように書く作家はほかにはいないと、何度でも思う。 ――訳者あとがきより ********************************************** この人の短編は時間を切り取るのではなく出現させる。だからその都度新鮮な生命力を持つ。 ――江國香織  「毎日新聞」より 最初のときほどびっくりしないだろうという気持ちもあった。だが、やはりびっくりしたのである。そして、ルシア・ベルリンを読む喜びは、一作読むたびに驚かされることだったと思い出した。 ――中島京子  「日本経済新聞」(2022年5月28日)より こんなに渇いても、人は愛せるし、こんなに汚くても、人は気高いし、こんなに希望がなくとも、人は生きられる。その事実を天気のように受け入れるほかないのだと、隣で微笑(ほほえ)まれているような読書だった。 ――金原ひとみ  「朝日新聞」(2022年06月11日)より ルシア・ベルリンの作品は、深い海にダイブする前と後にも似ている。海を前にする時、あの暗い青の中に何が渦巻いているのかわからない。いざ飛び込んでみると世界は一変する。鮮やかな魚や珊瑚(さんご)に出会って感嘆し、時にはごつごつした岩で体を切り、血が滲(にじ)む。塩っ辛く、息も苦しいけれど、振り仰いで見える海面は、この世で一番美しい光の網目をきらめかせている。海から上がれば、もう元には戻れない。暗い青の中には素晴らしくて残酷な、温かくて冷たい世界が広がっていると知ってしまった。 ――深緑野分   「深緑野分のにちにち読書」(「Web東京創元社マガジン」連載)より ルシア・ベルリンの小説の良さは、何にも代えがたい、キラーフレーズの鮮やかさだと思う。 選ぶ言葉のセンスの良さが、小説を読むときのたのしさを思い出させてくれる。ああ、こういう言葉たちに触れたくて自分は小説を読んでいるのだと、分からせてくれるのだ。 ――三宅香帆   「365bookdays」より ********************************************** 中学でスペイン語を教える新米女性教師が、 聡明な不良少年のティムにとことん振り回される(「エル・ティム」)。 夫を失った傷を癒やすために訪れたメキシコの小さな漁村で、 女がダイビングを通じて新たな自分と出会う(「すべての月、すべての年」)。 世界中で驚きと喜びをもって迎えられた、至高の短篇集。

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