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身がわりの夜
ミガワリノヨル

それは少女だけに許された、幻のような記憶かも知れない。下宿人だった画学生の杉浦が、正子の裸体を熱っぽくデッサンし、鮮紅色の乳房に、ふと触れた日の感傷は……。正子は、いま新宿・元青線のバー勤め。マダムの弥生は画家の未亡人で、かつて杉浦を愛した過去をもつ女だ。「杉浦はパリの安宿で病いに臥せている」と耳にした正子は、パリ行きを決意した。彼女は幻影を追って稼ぐ。ある夜、正子がとった男は甘美な肉体の香に酔いながら、奇妙な述懐を始めた……。女の感傷の傷跡を描く表題作ほか、全10篇。
ⒸSETOUCHI JAKUCHO
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書誌情報
紙版
発売日
1969年06月04日
ISBN
9784061115224
判型
新書
価格
定価:264円(本体240円)
ページ数
203ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2021年11月12日
JDCN
06A0000000000307854R
著者紹介
装丁: 堀 文子(ホリ アヤコ)