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憂愁夫人
ユウシュウフジン

季節はずれの山中湖畔で、作家の雨宮が会った眉子は、どこか沈んだ暗さはあるが、しっとりとして、情感的ムードが漂っている女だった。激しく官能をゆすぶられる、一夜の情事。翌朝、女は雨宮に黙って立ち去った。忘れられずに思い悩む雨宮の前に、やつれはてた眉子が1月後、突然現われた。異常なほどに昂まった営みのあと、眉子は、ひきとめる雨宮を振り切って、霧雨の中に消えて行った。その夜、眉子は自殺した……。夫と恋人との間で数奇な運命に弄ばれた女を、哀愁をこめて艶麗に描いた表題作『憂愁夫人』のほか、『妖艶な残り香』など、全7編を収録。
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書誌情報
紙版
発売日
1969年09月28日
ISBN
9784061115484
判型
新書
価格
定価:286円(本体260円)
ページ数
236ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2021年10月22日
JDCN
06A0000000000307873W
著者紹介
装丁: 船坂 芳助(フナサカ ヨシスケ)