円地文子 女の繭

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円地文子 女の繭

エンチフミコオンナノマユ

講談社文庫

菱川佳世は、銀座「丸藤」専属の若い和服デザイナー。彼女の染めた衣裳を、一流会社の社長夫人・菅野三千代が着ると、人目をそばだてる。生家が西陣の帯地問屋と織元という関係で、三千代の方が年上だが、二人は幼い頃から姉妹のように親しかった。佳世の兄・豊喜は太平洋戦争の軍医で、ある夏、突然帰国する。彼は抑留中のいまわしい経歴から、虚無的な影のある男となっており、佳世はそんな兄の底知れぬ冷たさに幻滅するが、彼の帰還を10年待ち暮して今は人妻の三千代の瞳は、妖しく燃えるのだった。人間に絶望した男を愛のちからで蘇らせる、京おんなの激しくも哀切な恋を描く傑作。


ⒸKANDA KEIKO

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書誌情報

紙版

発売日

1974年04月27日

ISBN

9784061117075

判型

新書

価格

定価:484円(本体440円)

ページ数

282ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2021年07月30日

JDCN

06A0000000000269989Q

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