ドイツ語のすすめ

ドイツ語のすすめ

ドイツゴノススメ

講談社現代新書

外国を理解するには、その国のことばを学ぶことがいちばんである。本書は、日本と歴史的に関係の深いドイツを知るために、ドイツ語教育の第一人者が、身近な例やユーモアをふんだんにとり入れながら、ドイツ語習得の手引きを示す。文法や動詞変化の規則から入るのではなく、英語や日本語との比較、日常会話の寸描といった、親しみやすい方法で、おのずからドイツ語が身につくよう工夫されている。「藤田のドイツ語」で知られる著者の機知あふれる入門書である。

〈ドイツ語は日本人向き〉――戦争が終わったころ、のみやしらみがわいてたいへん困ったことがあり、当時、アメリカ人が、親切にDDTという白い粉をくれました。おとしよりがよくいったものです。「きょうは、デー・デー・テーの配給だよ。」英語の先生だと、「ディー・ディー・ティー」と発音しなければいけない、といわれるでしょうが、ドイツ語はおとしより流でよいのです。英語ではManを、「メァン」のように発音します。ドイツ語のManは、「マン」でよいのです。「ナマエ」のことをドイツ語でName「ナーメ」というのは偶然の一致ですが、ドイツ語の発音は、とても日本人向きにできているのです。――本書より


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目次

●ドイツ語はむずかしい、という思いちがい
●英語とドイツ語
 きょうだいのようなあいだがら
●ドイツ文は読みやすい
 名詞は頭がみんな大文字
●ヒトラーの功績
 亀の甲文字取りやめ
●性の一般的決め方
 中途半ぱや奇抜なものは中性
●話してこそことば

書誌情報

紙版

発売日

1964年12月16日

ISBN

9784061154261

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

26

ページ数

211ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介