教養としての世界史

教養としての世界史

キョウヨウトシテノセカイシ

講談社現代新書

現代ほど、あらゆる分野にわたって、世界史的視野というものが必要とされる時はない。ヘーゲル、マルクス、ランケなどによる従来の史観は、第2次大戦後の世界の激変によって、再検討が不可避のものとなっている。本書は、新しい世界史像をもとめて、統一的観点からとらえなおした恰好の入門書である。

世界史は、思うに、成功よりも挫折と失敗の場面を、幸よりも不幸を、はるかに多く呈示します。しかしヘーゲルがいったように、「歴史の幸福なページは空白」かもしれません。変転してやまない世界史を凝視し、しかもそこから未来への前進の手がかりをつかむには、強い精神とたゆまない努力とが必要です。人間は、悠久の昔から今日にいたるまで、一歩一歩、歴史をきりひらいてきました。この力こそは、これからも歴史をきりひらいてゆく力であるはずです。――本書より


  • 前巻
  • 次巻

目次

●地中海世界――人類の発生とその生活/多彩な歴史を展開したギリシア
●古代のアジア――黄色い大地から生まれた中国/遊牧民族の活躍
●中世のヨーロッパとアジア――ゆらぐ封建社会と十字軍
●近代のヨーロッパ――ルネサンスと宗教改革
●アジアの形勢――中国社会の成熟/最後の征服王朝
●帝国主義の時代――アフリカ・アジアの植民地化/日本の近代化とアジア
●現代の世界――全体主義の台頭/現代の文化

書誌情報

紙版

発売日

1966年06月14日

ISBN

9784061154803

判型

新書

価格

定価:770円(本体700円)

通巻番号

80

ページ数

221ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介