
帝国主義の展開 新書西洋史(7)
テイコクシュギノテンカイシンショセイヨウシ

科学技術の驚異的発達・超大企業の出現、資本主義の爛熟にともなう帝国主義的進出、そして、はじめての世界戦争、さらには革命……。ドイツ帝国の興亡によって特徴づけられるこの時代は、ヨーロッパ的価値観が世界を征服し、いまわれわれの生きている〈現代〉のあり方を決定した時代でもあった。本書は、揺れ動く歴史的世界の構造をグローバルな目でとらえなおし、現代史理解のための新たな視座を提供した意欲作である。
-今日の世界を理解する鍵-本署の叙述は、19世紀以来おこなわれてきた一国単位の歴史叙述の集約ではない。筆者の念頭にあるのは、全地表的規模の歴史的世界とその構造の問題である。とくに、19世紀的世界から20世紀的世界への構造的転換の問題である。というのは、グローバルな歴史的世界はまさにこの半世紀間の「帝国主義の展開」を通じて形成されたものにほかならないからである。この時期の歴史を知ることは、今日の世界を理解することなのである。――本書より
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目次
●ビスマルク帝国
●技術革新と工業社会
●帝国主義と世界の一体化
●大衆社会の成立
●工業化時代の思想
●帝国主義競争
●国際政治の構造変化
●アメリカの登場
●最初の世界戦争
●戦争と革命
書誌情報
紙版
発売日
1973年12月10日
ISBN
9784061157170
判型
新書
価格
定価:704円(本体640円)
通巻番号
317
ページ数
202ページ
シリーズ
講談社現代新書