
マイページに作品情報をお届け!
風を見た人(四)
カゼヲミタヒト4

真崎ちよは、強い季節風の吹き下ろす新潟県の石曽根で生まれた。幼い頃に父を失い、貧しい娘時代を過ごしたが、不幸な青春の中にあっても、やがて恋を知り妊娠する。しかし、愛する男は軍隊におり、男の両親は妊娠の責任から逃れようとするのだった。戦争がますます不利になってくる昭和17、8年の頃である。……むくわれぬ愛を信じ、燃える女心をむねに秘め、ひたすらに生きるちよの愛の旅路を哀しくうたう長篇ロマン。<全5巻>
榎本の元愛人だったみつの死は、ちよの孤独感を深める。榎本に抱かれながら、ちよは大人の世界の汚さを悲しむが、生きていくためには術もない。弥千枝はこうした母の醜さを憎み、東京へ逃れ、民俗舞踊に打ち込むが、その舞踊団も解散となり キャバレーで踊ることになる……。同じ苦しみの輪をひためぐる白鼠のように、母と娘の流転の人生を描く、第4巻。
Ⓒ
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
1976年09月27日
ISBN
9784061313583
判型
A6
価格
定価:418円(本体380円)
ページ数
352ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2019年07月19日
JDCN
06A0000000000053282C
著者紹介
装画・その他: 小林 今日子(コバヤシ キョウコ)