
進化論が変わる ダーウィンをゆるがす分子生物学
シンカロンガカワルダーウィンヲユルガスブンシセイブツガク

サルがどうしてヒトになったのでしょう?
この古くて新しい問いには、まだ答えが出ていません。たとえば自然淘汰にかからない突然変異があったり(木村の中立説)、種の形成に際してのみ急速に進化がすすんだり(断続平衡説)、獲得形質が遺伝するように見えたり(今西説、浅間説)、自然淘汰に代わる棲みわけが観察されたり(今西説)と、進化論はここへ来て百花撩乱なのです。さらに分子生物学からはウイルスが、生物進化に重要な寄与をした可能性さえ、ほのみえているのです……。
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目次
1 問われるダーウィン
1.進化とは何か
2.ダーウィンはこう考えた
3.総合進化説へ
2 現われた新説
1.中立進化説
2.断続平衡説
3.今西進化論
4.連続共生説
5.ウイルス進化論
6.その他の進化論
3 論争の焦点
1.受動と能動
2.安定と不安定
3.生物と環境
4.個体と種
5.偶然と必然
6.連続と不連続
7.競争と協調
4 恐竜からヒト遺伝子まで
1.種はいかにして絶滅したか
2.人類の進化と日本人の起源
3.ガン・ウイルスとレトロウイルス
4.水銀耐性菌の適応
5.塩基配列が明かすこと
書誌情報
紙版
発売日
1991年01月16日
ISBN
9784061328525
判型
新書
価格
定価:990円(本体900円)
通巻番号
852
ページ数
248ページ
シリーズ
ブルーバックス