
名画はなぜ心を打つか 感性にひそむ論理を探る
メイガハナゼココロヲウツカカンセイニヒソムロンリヲサグル

セザンヌの苦悩は何か
「輪郭が私から逃げていく」といったセザンヌは、毎日僧侶が聖書を読むように、ミケランジェロの彫刻をデッサンしたという。そうまで苦しみながら、彼が自分の絵に表現したかったものは何だったのだろうか。彼の絵を「見る」ことにより、その世界をどう読みとればよいのだろうか。感性にひそむ論理は存在するのだろうか。
本書で、法則のない名画の世界の探索の仕方を考えてみよう。
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目次
1 絵画には画家の心が出る
1.それ自身で美しいもの
2.絵画の形式と構造
3.眼と物
2 いかに画家は人間を表現してきたか
1.絵画にみる顔
2.自画像
3.美術における裸体
4.美人画の系譜
3 絵画をよむおもしろさ
1.抽象と具象の接点
2.鏡のある空間
3.絵画と幻想
4.画家の作品と画家の思想
4 真贋の狭間
1.真と贋
2.「灰色」の絵
書誌情報
紙版
発売日
1992年11月17日
ISBN
9784061329447
判型
新書
価格
定価:902円(本体820円)
通巻番号
944
ページ数
206ページ
シリーズ
ブルーバックス
著者紹介
著: 瀬木 慎一
装丁: 芦澤 泰偉(アシザワ タイイ)