
無限の不思議
ムゲンノフシギソノサキニナニガアル
- 著: 仲田 紀夫

線分を無限に分割していったら、最後に何が残るか?紀元前6世紀、循環論法「すべてのクレタ人は嘘つきである」にはじまった人間と無限との格闘は、わずか1世紀後、アキレスと亀のパラドクスを掲げた「ツェノンの逆説」の出現により完全にストップしてしまいました。以来、数学の本流は無限を避け続け、ようやく20世紀に誕生した「集合論」によって、無限の正体が明らかにされつつあります。無限大、無限小…その先に何があるか
線分を無限に分割していったら、最後に何が残るだろうか?
紀元前6世紀、循環論法「すべてのクレタ人は嘘つきである」にはじまった人間と無限との格闘は、わずか1世紀後、アキレスと亀のパラドクスを掲げた「ツェノンの逆説」の出現により完全にストップしてしまいました。以来、数学の本流は無限を避け続け、ようやく20世紀に誕生した「集合論」によって、無限の正体が明らかにされつつあります。無限大、無限小……その先にいったい何があるのか、本書は人間の知的世界に暗躍するこの怪物に、ドン・キホーテのように挑戦しようというものです。
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目次
1 物語・伝説にみる無限
1.無限のイメージ
2.童話と千夜一夜物語
3.魔法の世界と数学
2 生活の中の無限の落とし穴
1.落語にみる無限
2.デマの広がり
3.『ネズミ講』のからくり
3 無限とのたわむれ
1.いろいろなパズル
2.メタモルフォーゼ
3.無限曲線と永久運動
4 数学の世界への登場
1.循環論法「クレタ人は嘘つき」
2.「ツェノンの逆説」とその後
3.アルキメデスの積尽法
5 無限のルネサンス
1.人間の心と無限
2.変化と無限手法
3.社会問題とその解決
6 「数学と無限」の話題集
1.無限と有限のかかわり
2.無限の逆利用
3.動く静止衛星
7 無限への新しい挑戦
1.無限論法とその矛盾
2.ボルツァーノの逆説
3.カントールの集合論
8 ネオ・マス時代の無限
1.デタラメの世界
2.幾何学と変換群
3.無限への夢と苦悩
書誌情報
紙版
発売日
1992年12月15日
ISBN
9784061329454
判型
新書
価格
定価:902円(本体820円)
通巻番号
945
ページ数
200ページ
シリーズ
ブルーバックス
電子版
発売日
2013年04月26日
JDCN
0613294500100011000G