集団の心理学

集団の心理学

シュウダンノシンリガク

講談社現代新書

集団を円滑に機能させ、積極的に関わっていくために……肩書きで仕事をするな。自分の能力と地位・役割を混同してはいないか。無駄話や挨拶がコミュニケーションを豊かにする。とにかく声を出せ。異端者になるな。どんな立派な正論を吐こうと、無視され、相手にされなくなる。人は、なぜ群れ、そのなかでどう行動するのか。本書は、集団のまとまりから、お互いの同調・非同調、リーダーシップの条件まで、集団行動のダイナミズムを解剖し、集団に溶けこみつつ、個性的に生きる道を提示する。

たった一人の反乱――異端者のレッテルをいちど貼られてしまうと、どんなに正確を吐こうが、それは無視される。多数が正義なのである。異端者は変わり者としてあつかわれ、多数者はもはや相手にしなくなる。流れは低きにつくとよくいうけれど、仕事をなまけてもさぼっても、自分に実害がないとなれば、そしてそういう仲間の多いところでは、いきおいそれが大勢を占めていくことになるだろう。よほどおおがかりな配置転換でもして、職場の雰囲気を変えていかなければならない。たぶん、「たった一人の反乱」ではどうにもならないだろう。――本書より


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目次

奇妙な交渉/グループダイナミックス的集団
●集団の中の役割行動
「肩書きで仕事をするな」/「手足は脳ミソを超えるな」
●集団のまとまり
 騒音殺人を防ぐには/N+2システム/相互影響性
●集団内コミュニケーション
 みんなと同調する人/ノンヴァーバル・コミュニケーション
●リーダーとリーダーシップ
 マネジリアル・グリッド訓練/フォロアーシップ
 個と集団の統一/株式会社日本の人事課

書誌情報

紙版

発売日

1983年12月19日

ISBN

9784061457140

判型

新書

価格

定価:704円(本体640円)

通巻番号

714

ページ数

198ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介