マヤ文明の謎

マヤ文明の謎

マヤブンメイノナゾ

講談社現代新書

熱帯の密林が生んだ石の文明マヤ。なぜ望遠鏡も使わずに精密な天体観測が可能だったのか?なぜ大ジャングル内の都市は自在な交通を確保できたのか?なぜ魁偉な建築、華やかな学芸を誇った文明が音もなく滅びていったのか?今から千数百年の昔、複雑な文字体系とゼロを含む計算法を発明し、現代にも通用する太陽暦と洗練された美術を生んだ密林の文明の謎に、最新の知見を駆使して決定的に迫る。

古代アメリカの三大文明――ヨーロッパ人が来る前のアメリカには、いくつかの文明があった。そのうち特に有名なのはマヤ、アステカ、インカのいわゆる三大文明であるが、しかし実際は、その性格にも年代にもそれぞれ違いがある。マヤは、同系の言語を話す「王国」の集団で、一人の王がマヤ圏全体を統治していたのではない。諸王の間には血縁関係のあったこともあり、外部から入った貴族と在来の王族との二朝対立があったこともある。年代も古く、1977年のベリーズのクエヨ発掘以来、その起源は紀元前2000年にさかのぼると考えられている。――本書より


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目次

●ティカル――マヤの都
●マヤ文明の歴史
マヤ地域の地理的条件/オルメカ文化
●マヤの生活と社会構造
●マヤの宗教
●マヤの数表記と暦法
●マヤ文字の解読
●マヤの建築・工芸
●人類文化史のなかのマヤ文明
●マヤ文明の崩壊

書誌情報

紙版

発売日

1984年12月17日

ISBN

9784061457577

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

757

ページ数

222ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介