現代思想のキイ・ワード

現代思想のキイ・ワード

ゲンダイシソウノキイ・ワード

講談社現代新書

ジル・ドゥルーズの「リゾーム」と「逃走」の線。ミシェル・フーコーの「脱中心化」と呪われた思想家ジョルジユ・バタイユの「蕩尽」。アルチュセールのマルクス読解につづくジャック・デリダの「ディコンストラクション」。クラックとしてのキイ・ワードに足場を求め、現代思想が伝統的西欧哲学を乗り越える現場に迫る。

脱構築――デリダ風にいえば、プラトンからフッサールにいたる西欧形而上学の「現前」(自己の自己への現前という自己同一性)中心主義、つまりロゴス中心主義を突破して、非現前的で非ロゴス的な社会的・歴史的現実へと接近することである。この仕事を、デリダは「ディコンストラクション」(脱構築)とよぶ。説構築とは、単なる否定でも破壊でもなくて、形而上学の内部にとどまりつつ、形而上学の土台をずらしゆるがして、未曽有の現実へと接近することである。外面的批判なぞは問題ではない。――本書より


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目次

●ノマドロジー(遊牧論)
●否定弁証法
●批判理論
●脱中心化(知の考古学)
●呪われた部分(蕩尽)
●マルクス現象
●ディコンストラクション(脱構築)
●スピノザ現象
●群集
●暴力
●ノイズ
●儀礼
●全体主義
●ユートピア
●自由
●オートノミー(自律性)
●希望

書誌情報

紙版

発売日

1985年09月17日

ISBN

9784061457881

判型

新書

価格

定価:694円(本体631円)

通巻番号

788

ページ数

200ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介