
睡眠の不思議
スイミンノフシギ

人はなぜ眠るのか、なぜ不眠になやむのか。眠りのコントロール・タワー――脳、生物時計と宇宙時計のギャップ、ホルモンと睡眠物質……など、からだのメカニズムを通して、未知の世界――眠りの謎をときあかす。
眠気の信号――眠気が、体内の睡眠の必要性を知らせる信号だとすると、なぜこんなに眠気があらわれる機会が多いのか、いぶかしく思われるかもしれない。寒いと眠気、暑くて眠気、空腹で眠気、満腹で眠気、運動不足で眠気、運動後に眠気……と、きりがない。生体を眠らせることからくる、さまざまな利益を、眠りは予測しているようにみえる。となると、起きていると不利になるような事態をさけるため、生体の内部環境の現状にもとずいて、眠りの信号がだされてるようだ。つまり、フィードバック様式(後向き制御)によって、現状を修正しながら安全対策を実行するのである。――本書より
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目次
●眠る人 睡眠とはどういう状態なのか
眠りの謎……一日リズムと半日リズム……朝型と宵型
●眠った人 睡眠はどのように進化したか
●夢みる人 睡眠は何のためにあるか
レム睡眠はたいせつか……眠気の信号
●眠らない人 睡眠なしの生活をするとどうなるか
●眠りを知る人 身体のなかで睡眠はどのように調節されているか
●眠い人 睡眠にともなう病気にはどのようなものがあるか
悩みと不眠……時差ぼけ克服法……いびき、歯ぎしり、寝言
●めざめる人 よい眠りをえるにはどうすればよいか
眠りの質と量……快眠術のいろいろ……超伝導とセラミックス……未来の眠り
書誌情報
紙版
発売日
1988年02月17日
ISBN
9784061488878
判型
新書
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
887
ページ数
216ページ
シリーズ
講談社現代新書