恐龍はなぜ滅んだか

恐龍はなぜ滅んだか

キョウリュウハナゼホロンダカ

講談社現代新書

今から6500万年前の白亜紀末、常夏の地球を跋扈(ばっこ)していた恐龍が一斉に地球上から消えた。史上最大のウルトラサウルスや、「歩く口」タイラノサウルスなど、恐龍たもはどんな生活をしていただろう。そして、大絶滅の原因は?巨大生命の誕生から滅亡へのドラマをひもとく。

史上最強の「まわし蹴り」――獣脚類の肉食性恐龍ディノニクスは、……恐ろしいカギ爪で一躍有名になった。……この鋭いカギ爪は、どうみても獲物を襲う場合の武器である。二本足で立つディノニクスが片方の足のカギ爪を使う時には、残された一本の足で立っていることになる。ヒトの場合にも、まわし蹴りというのがあるが、こういう攻撃法は空手部とかで日常的に訓練をしていない限り、テレビのショーや劇画の登場人物のようにうまくはできないものである。それも、ヒトは格別平衡感覚の発達した二足歩行の動物である。そのヒトにして、片足で立ち片足で攻撃するのは大変むつかしい。ディノニクスは、食事のたびにそれをやってのけたというわけだ。――本書より


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目次

●恐龍の登場
未確認大型物体発見!/湖岸の“恐龍銀座”
●恐龍の一族
「失踪する鎌」ディノニクス/トリにならなかった始祖鳥
●恐龍の日々
恐龍の食生活/向こう三軒両隣
●恐龍の死んだ日
二回あった一斉絶滅/種に寿命はあるか?
降りそそぐ大量の酸性爾/そして誰もいなくなった
●恐龍の子孫たら
生き残った者たち/変化する地球

書誌情報

紙版

発売日

1988年07月18日

ISBN

9784061489066

判型

新書

価格

定価:694円(本体631円)

通巻番号

906

ページ数

214ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介