
名演奏のクラシック
メイエンソウノクラシック

魂を揺すぶる指揮者。お気に入りのピアニスト。同じ曲が演奏家によって輝きを増す。ワルター、フルトヴェングラーからリリー・クラウス、チョン・キョンファまで深くゆたかな響きの世界へ極めつきの名演奏が誘う。
ブルーノ・ワルター――ブルーノ・ワルター。それは僕にとって特別な親しみに満ちた名前である。1951年から翌年にかけて、1年半におよぶ闘病生活をつづけた僕は、当時最も敬愛していた名指揮者ワルターにファン・レターを出したのだが、彼は日本の貧しい音楽家の卵のために、長いはげましの手紙とサイン入りのブロマイドを送ってくれたのである。それ以来、1962年にワルターが他界するまで文通をしたのだが、ルトルフ・シュタイナーの人智学、神智学に傾倒し、人智学会に入会していたワルターの霊的な温かさは、まことに類例のないものであった。――本書より
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目次
●エフゲニー・ムラヴィンスキー
●ウィルヘルム・フルトヴェングラー
●ブルーノ・ワルター
●ヘルベルト・フォン・カラヤン
●カルロス・クライバー
●ジュゼッペ・シノーポリ
●リリー・クラウス
●マルタ・アルゲリッチ
●チョン・キョンファ
●ジャクリーヌ・デュ・プレ
●柳兼子
書誌情報
紙版
発売日
1990年04月17日
ISBN
9784061489936
判型
新書
価格
定価:748円(本体680円)
通巻番号
993
ページ数
254ページ
シリーズ
講談社現代新書