「日本人英語」のすすめ

「日本人英語」のすすめ

ニホンジンエイゴノススメ

講談社現代新書

「日本人英語」は世界へのパスポート。その意外な表現力に着目し、英米人英語のもつ世界観を逆照射。「地域語」としての英語を発見し自分のものにするユニークな英語論!

日本人英語の開放表現性――to、about、through、withの選択肢の中からどれかを選ばないと、文法的な欠陥が残って、英米人に不快感を与える。しかし、前置詞を入れることによって、文にある一定の意味が限定され、イメージの広がりは損なわれる。英文コピー制作者とそれを目にした読者を、自由な形で結んでいたコミュニケーションは、前置詞のルールに応じるだけで、あるひとつのイメージに限定され、読者の想像の扉は固く閉じられてしまう。……限定したイメージに閉じ込められる、英米語の「閉鎖表現性」。複数のイメージを、読者がそれぞれの好みに対応して描き出せる、日本人英語の「開放表現性」。日本人英語の中には、英米語とは一風変わったさまざまな表現力が、まだ静かに眠っているのではないだろうか。――本書より


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目次

●日本人の潜在的英語力
●オモテ英語とウラ英語
●カタカナの発音は美しく実用的
●アジア各地の地域英語
●正しい英語の尺度
●インド英語の時制感覚
●縦社会(イギリス)英語と横社会(アメリカ)英語
●ピジン・イングリッシュの便利さ
●日本人が「縦英語」と付き合う法
●日本人英語から英米人英語へ
●固有名詞とtheのドッキング
●冠詞選択の日米比較
●英米語ツー・フェーズ学習法
●「アイ表現」のワン・ポイント・ドリル
●誤解のフィードバック・チェック

書誌情報

紙版

発売日

1993年01月18日

ISBN

9784061491311

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

1131

ページ数

226ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介