競馬の快楽

競馬の快楽

ケイバノカイラク

講談社現代新書

競馬事始め学習法から、思い出の名馬・快勝負。馬名に読みとれる家族劇や、アメリカ競馬に生きる格闘技魂。はては、バリ島の闘鶏に見るオッズの自然律や、カジノにおける現実変容術まで。賭博を語り、人生の勝負に想いをめぐらす。人間到る所、賭ければパラダイス!

新聞予想――幼い頃からその才能を高く買われた兄、才能はそれほどでもないが努力して自分に打ち勝とうとした弟。…… 兄は不運にも病弱で、力を発揮するチャンスを逸してしまう。ようやく本来の姿に戻ったのがちょうど人生の勝負時。奇しくも必死に努力してきた弟との対戦となった。さて、こういう場合、あなたはどちらを選ぶだろうか。競馬というのは単純に強いほうを選ぶというのではなく、自分に似たほうを選ぶようにできているのではないか。あなたはヘンリーかトーマスか。兄か弟か、才能か努力か。…… 競馬は人生をそのままなぞるわけでなはい。だが、いかなる結果に終わろうと永遠に忘れられないものがある。われわれはそれらをも引き受けながら賭け続けるのである。――本書より


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目次

●もう一つの桜花賞
●賭博師・尼僧・ラジオ
●競馬を始めた頃
●メジロアサマ
●母は私に警告した
●格闘技
●ラモーヌとナーデル
●ラスベガスの夜
●移動祝祭日
●夢の中へ

書誌情報

紙版

発売日

1994年02月16日

ISBN

9784061491892

判型

新書

価格

定価:641円(本体583円)

通巻番号

1189

ページ数

236ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介