
文明の交差路で考える
ブンメイノコウサロデカンガエル
- 著: 服部 英二

人とモノが行き交い、異文化間の交流と対話を生みだした歴史と文明の交差路。グローバルな視点と斬新な発想で地球を旅するとき、これまでとは違った世界像が浮かびあがる。
歴史観の歪み――地球を歩き、空と海から見、プロジェクト遂行のために多くの人々と交わり、幾多の出会いを体験していくうちに、私が痛感したのは、今までの教育では「和がいびつ」であった、ということです。文化価値が非常に歪んだ形で伝えられています。世界史では地球上の多くの部分が、それも重要な部分が欠落しています。なぜこのようなことが起こり、しかも深い反省もなく今まで継承されてきたのか?それを考えていくうちに私は1つのことに気が付きました。それは歴史の最初の教科書が、19世紀という「科学主義」と「植民地主義」に律せられた時代に書かれ、時代が変わった今もそこに生まれた傾向が踏襲されている、ということです。――本書より
- 前巻
- 次巻
目次
●文明を結ぶ道
シルクロードの心/海の道・陸の道
●文明間の対話
文化の歪み/西欧的ロゴス/姿なき戦争
●文明をつなぐ見えない糸
秘められた地下の水脈/荘厳の夜明け
トラジャ民族の謎/死の文化・生の文化
●自然環境と文明
インダス河のほとりにて
一つの湖の死/エデンの園
書誌情報
紙版
発売日
1995年06月16日
ISBN
9784061492561
判型
新書
価格
定価:694円(本体631円)
通巻番号
1256
ページ数
220ページ
シリーズ
講談社現代新書