
将軍と側用人の政治
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- 著: 大石 慎三郎

社会の経済化が進んだ江戸中期の100年間。激動の時代の舵取りをした柳沢吉保、間部詮房、田沼意次からの軌跡を追い、これまで不当に貶められてきた「側用人の時代」に光を当てる。
側用人の時代――これまで「側用人」というと、必ずしもいい意味では語られてこなかった。むしろ「君側の奸」といった悪いイメージがつきまといがちだったのではないだろうか。しかし、私は、この「側用人政治」こそが、270年近くにわたる徳川体制の維持を可能にし、さらに日本の「近代」を用意したものではなかったかと考えている。…… 江戸時代を通じて、この制度が悪用されることはなかったし、無能な側用人がいたずらに政治を混乱させるということもなかった。――本書より
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目次
●側用人の時代
●元禄という転換期
元禄バブルの崩壊
●側用人登場
●綱吉政治の評価
●家宣・家継と白石政治
●八代吉宗の側用人政治
●江戸社会の立て直し
●田沼意次の時代
●明日のための政治
書誌情報
紙版
発売日
1995年06月16日
ISBN
9784061492578
判型
新書
価格
定価:792円(本体720円)
通巻番号
1257
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社現代新書