
ヒトはなぜ子育てに悩むのか
ヒトハナゼコソダテニナヤムノカ
- 著: 正高 信男

「母親語」の力、父親の役割、ことばの発達。赤ちゃん研究の意外な知見から、育児の常識を読みかえる。
母親語という現象――実際に、母親語という現象を頭のかたすみに残して、日常の私たちの会話に耳をすますと、意外なほどいろいろなものが見えてくる。まず乳幼児が学習を成立させるうえで、母親語は大切な機能をはたしている。そもそも「母親語」と命名されたのは、母親による高く抑揚の激しい口調が、子どもにとって重要な意味を持つという事実によっている。けれども母親ばかりが、母親語を語るのではない。父親も子どもに向かって用いる。この「父親語」は母親語とまた、違った作用をするらしい――本書より
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目次
●母親語から育児を考える
●初めて子供を産んだ「ひとりっ子」
●父親の役割とは何か
●男性による「母親語」
●母性愛は絶対か
●ハイハイや伝い歩きのない文化
●なぜ高齢者は子どもを甘やかすのか
●早期教育をするかしないか
●「ことばの発達が遅い」不安
●子育ては誰のためにするのか
書誌情報
紙版
発売日
1995年12月15日
ISBN
9784061492806
判型
新書
価格
定価:748円(本体680円)
通巻番号
1280
ページ数
208ページ
シリーズ
講談社現代新書