〈心配性〉の心理学

〈心配性〉の心理学

シンパイショウノシンリガク

講談社現代新書

誠実で良心的に生きようとするとき陥りがちな心配と不安のたえまない悪循環。心の深層に光を当てながら対処法を模索する。

自分の心の内にのみ――たとえば、「上役や教授など権威ある人と会わなければならない」ことに対して感じる心配を考えてみましょう。この場合、相手の人によって身体が傷つけられるわけではありません。なにか取られるわけでもありません。自分が低く評価されるのではないか、気に入られないのではないかということを心配しているのです。低く評価されても、気に入られなくともなにかを失うわけではないのです。ですから、このときの心配とは、あなたの心の中だけのものなのです。親に気に入られないと不安を感じる無力な幼児の気持ち、これが権威ある人に対して無意識のうちに再現されてしまっただけなのです。――本書より


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目次

●心配性の人の住む世界
 心配性の性格特性
●心配なとき、何が起きるか
 心配なときの行動
●不安はどのようにとらえられてきたか
 恐い世界にたった1人でいる不安
●しつけがつくる心配性
 子どもを抑圧しないしつけ
●心配性とのつきあい方
 自己価値の確立

書誌情報

紙版

発売日

1996年04月19日

ISBN

9784061492974

判型

新書

価格

定価:748円(本体680円)

通巻番号

1297

ページ数

202ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介