
アポト-シスとはなにか
アポトーシストハナニカシカラハジマルセイノカガク
- 著: 田沼 靖一

“細胞の自殺”アポトーシスの発見が、がん、AIDS治療の道を拓き、老化・寿命の謎を解く。新たな生命観への招待の書。
「死」から「生」へ――アポトーシスが、これほど研究者たちに注目されているのはなぜだろうか。それは、単に、アポトーシスが生命の維持に欠かすことのできない細胞の基本的機能であり、多彩な生命現象に密接に関与しているから、というだけではない。アポトーシスが、これまでのものの見方を180度変えてしまったからである。つまり、生きているものを「生」からの視点でしか見ていなかったところに、まったく逆の「死」から見る、という発想の転換をもたらし、それによってかえって「生きている」ことの現象が、よりはっきりとらえられるようになったからである。――本書より
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目次
●アポトーシスはいつ起こるのか
●アポトーシスは何のために
●「アポビオーシス」という「もう一つの死」
●アポトーシスからがんを考える
●AIDSはどこまでわかったか
●アルツハイマー病をとらえなおす
●細胞死の起源
●性があるところに死がある
●細胞死と老化・寿命
●死から生をとらえなおす
書誌情報
紙版
発売日
1996年06月20日
ISBN
9784061493087
判型
新書
価格
定価:748円(本体680円)
通巻番号
1308
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社現代新書