不安の心理学

不安の心理学

フアンノシンリガク

講談社現代新書

だれもが経験するが、コントロールしにくい不安。心身の反応、思考や行動への影響などを多くの実例から探り、適切な対処のしかたに照準を合わせながら不安の本質に迫る。

不安と課題達成――不安によって動機づけられるのは、身体運動や生理的反応だけでなく、思考や想像活動なども動機づけられる。これらが、その時の外部環境や内部環境と関連して、課題の達成に複雑に影響する。したがって、適度な不安というのは、動物の場合ほど単純ではない。ごく軽い不安でも、課題の達成を妨害することもあれば、かなり強い不安が、一貫して課題の達成を促進することもある。不安の度合だけに着目するのではなく、動機づけられた個々の反応が、不安軽減の予期や課題の達成、ないしその予期とどう関連するのかをチェックすることが、不安と課題の達成との関連の理解には必要である。――本書より


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目次

●不安の概観
●不安の対象
●不安反応の変化
●不安と課題達成
●不安と逃避
●不安と焦り
●対象の不明確な不安
●不安の対処
●他者からみる不安
●再び不安とは何か

書誌情報

紙版

発売日

1996年10月18日

ISBN

9784061493247

判型

新書

価格

定価:694円(本体631円)

通巻番号

1324

ページ数

190ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介