ジャンヌ・ダルク

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ジャンヌ・ダルク

ジャンヌ・ダルクチョウイタンノセイジョ

講談社現代新書

「正統―異端」の枠組みを超えて、ヨーロッパの心性に影響してきたキリスト教のもう1つの地平「超異端」。その神秘の力を体現した女たちのエネルギー渦巻く中世に現れ、神話的存在となった処女戦士を、あらたな視点で描き出す。

超異端の地平――ジャンヌ・ダルクは、神秘家、名誉回復の聖女、処女、戦士、男装のアンドロギュノスという多くのモティーフを1人で抱えているわけだ。まさに、正統と異端とを塗り分けた教義の地平に投影される以前の、神と生の人間が出会う場所、聖なるものがひたすら過剰なるものとして渦巻く場所、救国の少女が異端者と呼ばれ、魔女が聖女になって飛び立つ場所、超異端の地平が生んだというのにふさわしい。そして、超異端の地平には時間軸がないから、ジャンヌ・ダルクは永遠にアクチュアルな挑発者として、私のファンタズムをいつまでも刺激し続ける。――本書より


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目次

●ジャンヌ・ダルクとはだれか
●「超―異端(パラ・エレジー)」
●ジャンヌ・ダルクの先駆者たち
●神の「声」を聞いた少女
●中世の政治と宗教
●性のカオス
●戦場の乙女
●錬金術的なメタモルフォーゼ
●ジャンヌの最期
●火刑と聖性

書誌情報

紙版

発売日

1997年01月20日

ISBN

9784061493377

判型

新書

価格

定価:770円(本体700円)

通巻番号

1337

ページ数

216ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介