フリ-メイスンとモ-ツァルト

フリ-メイスンとモ-ツァルト

フリーメイスントモーツァルト

講談社現代新書

天才の生涯と名曲をつらぬく秘められたメッセージ!

[メイスンリーへの入会――1784年12月14日、モーツァルトはヴィーンのロッジ「慈善」に入会した。……入会時のマスターはオットー・フォン・ゲミンゲンであった。「慈善」は「真の調和」と共に、合理的な考え方を基盤とする啓蒙主義的なロッジであった。「慈善」を選んだことは、モーツァルトがロッジに何を求めようとしていたかを示すもので、その後もモーツァルトのメイスンリーないしロッジに対する考え方は変わらなかったと見てよいだろう。……大きい「真の調和」よりも小さい「慈善」を選んだのは、1つはゲミンゲンと旧知の仲であったためであろうが、いま1つは、ヴィーンのエリートがきら星のように並ぶ「真の調和」では、一介のフリーランスの音楽家ではその中に埋没してしまうように感じたためでもあろう。――本書より


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目次

●フリーメイスンリーとは何か
 近代フリーメイスンリーの誕生
 フリーメイスンリーの仕組みと考え方
●オーストリアのフリーメイスンリー
 全盛期と退潮の予兆
●モーツァルトとフリーメイスンリー
 1784年・メイスンリーへの入会と「ハイドン・セット」
 1785年・「フリーメイスンの葬送音楽」
 1786年・統合ロッジ「新・戴冠した希望」
 1791年・「魔笛」と二つのカンタータ

書誌情報

紙版

発売日

1997年08月20日

ISBN

9784061493698

判型

新書

価格

定価:770円(本体700円)

通巻番号

1369

ページ数

286ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介