開かれた鎖国

開かれた鎖国

ヒラカレタサコクナガサキデジマノヒト・モノ・ジョウホウ

講談社現代新書

唯一の国際港・長崎の知られざる事件と意外な日常とは?巧妙な物流・情報システムを詳細に分析し、鎖国観を根本から問い直す。

[唯一の海外交流の舞台]――大航海の波に乗って現われた南蛮人は異質のヨーロッパ文化を運んで来た。鎖国下、日蘭交流の時代を通じても、その流入は変わることはなかった。もたらす担い手が替わり、質的変化をみただけである。……長崎出島は鎖国・禁教下の日本における、まさに唯一の恒常的海外交流の舞台であった……。毎年、来航する入り船は、海外・世界からの人・物・情報を運んできたのである。……バタビアへ向けて帰る、毎年の出船は、鎖国日本を海外・世界に報らせる物を積み、人を乗せ、情報を運んでいったのである。――本書より


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目次

●鎖国下の長崎出島
 鎖国日本を世界に送り出す舞台
●鎖国下のオランダ船長崎入港手続き
 フェートン号事件
●鎖国下に入った人・物・情報
 人――来航した人びと
 物――舶載の蛮品
 情報――もたらされた海外ニュース
●紅毛沈船引き揚げ事件
 喜右衛門の沈船引き揚げ計画

書誌情報

紙版

発売日

1997年11月20日

ISBN

9784061493773

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

1377

ページ数

222ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介