
<神>の証明
カミノショウメイナゼシュウキョウハナリタツカ
- 著: 落合 仁司

人が神に成る、神が人に成る。宗教の大前提はいかにして可能か。東方キリスト教を手がかりに、全宗教を貫く普遍理論を提唱。
世界と神──宗教とは何かという問いに答えることは難しいとされている。万人の納得する宗教の定義は差し当たり見つかっていない。以下に僕なりの宗教の定義を与えるが、それは万人に受け入れられている真理としてではなく、差し当たりそう定義してみると結果として何が見えて来るかを調べるための仮説としてである。つまり以下に与えられる宗教の定義は、そこから導かれる結果の善し悪しによってその成否が判断される仮定としてのそれである。したがって僕の宗教の定義を見ただけで本書を投げ出さないで欲しい。僕のように宗教を定義することによってえられる結果を見てからでも本書を捨てるのは遅くない。結果を知るためには実は本書の末尾まで目を通していただく必要があるのだが、結果については自信がある。読者はおそらく初めて聞くであろう宗教の見方と出会うに違いない。──本書より
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目次
●世界と神
●神の受肉
●ギリシア教父
●キリスト論
●人間の神化
●霊性あるいは聖霊論
●神における同一と差異
●無限の数理
●神の集合論
●ユーラシア正教
書誌情報
紙版
発売日
1998年02月20日
ISBN
9784061493926
判型
新書
価格
定価:704円(本体640円)
通巻番号
1392
ページ数
184ページ
シリーズ
講談社現代新書