
日本語のレッスン
ニホンゴノレッスン
- 著: 竹内 敏晴

自分本来の声を取りもどし、ことばのもつ根源的な力を回復するための独自のプログラムを生き生きと提示する。
自分の声に出会う──ああ、これが自分の声だ、と納得した時、自分が現れる。これが自分だ、と発見するということは、自分をそう見ている自分もそこにしかと立っているということで、ふだんの自分が仮構のものだった、固まつた役割を演じていたのだと、霧がはれたように見える。世界が変わってしまう。目が開く。比喩ではない。実際に相手の顔が、周りの世界の隅々が、くっきりと、初めてのように見えて来るのだ。深ぶかと息をすると、自分の存在感が変わる。世界のまん中に自分が立っていると気づくと言ってもいいか。自分がこの世に落ち着くのだ。自分の声に出会うということは、自分が自分であることの原点である。──本書より
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目次
●声と「わたし」
●レッスンへの出発
ペルソナとしての声
●自分の声に出会う
●声を育てる
●歌を遊ぼう──ことばはアクションだ
魔法のキイワード──だれに言ってるの?
●ことばほぐしとことばの立ち上がり
●詩──表現へと立ち上がる声
詩のことばにふれてゆく
書誌情報
紙版
発売日
1998年04月20日
ISBN
9784061493995
判型
新書
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
1399
ページ数
246ページ
シリーズ
講談社現代新書