
為替市場の読み方
カワセシジョウノヨミカタ
- 著: 佐中 明雄

円安、ドル高、アジアの危機。通貨がわかる!経済がわかる!
アジアの通貨危機、強いドル、そして日本経済の命運をも決する外国為替。その仕組みから金融新技術まで詳細に解説。
外国為替の仕組み――いちばん広く受け入れられており、そしてもっとも妥当な外国為替の定義は、「異種通貨の交換」である。この定義に従えば、われわれが外国に行く前に銀行にいって、円とドルなど外国の通貨と交換する、あるいはドルのトラベラーズチェックを買い、海外で外国の通貨、例えばフランスのフランと交換するのももちろんこの範疇に属する。それだけではない。米国に留学している子供のために、親が銀行にいって円を振込みドルを送金することも、また石油精製メーカーなど輸入業者が輸入品の代金として円でドルなど外国通貨を買って支払うことも、そして自動車メーカーなど輸出業者が輸出代金としてドルなど外国通貨を受け取り、これを円に換えることも「異種通貨の交換」である。さらに証券会社や生命保険会社などの機関投資家が米国債など外国証券を購入するため、銀行で円を払い込んでドルなど外国通貨を購入する際にももちろん外国為替が発生している――本書より
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目次
●激動の世界経済
苦しむアジア
●ドル円の歴史
●外国為替の仕組み
●国際収支と国際貸借
●外国為替相場の変動と予測
●金融新技術の展開
デリバティブに失敗した人々
金利スワップ/通貨スワップ
●世界の為替・デリバティブ市場
書誌情報
紙版
発売日
1998年07月17日
ISBN
9784061494091
判型
新書
価格
定価:704円(本体640円)
通巻番号
1409
ページ数
210ページ
シリーズ
講談社現代新書