ねむり姫の謎

ねむり姫の謎

ネムリヒメノナゾイトツムギベヤノセイアイシ

講談社現代新書

ベローが消した性的場面!?グリムが焼いた糸巻き車!?
童話に隠された愛の風俗

糸つむぎ部屋の集い――若者たちは特別の日だけでなく、ふつうの糸つむぎをする日でもやってきた。かれらはお気に入りの女の子のそばに座り、最初のうちは糸つむぎの際に、彼女の膝に落ちる糸屑を払ってやるという作業をおこなった。娘たちは気に入った若者の前へ、糸つむぎの道具をわざと落として拾ってもらったり、合図を送って意思表示をした。そしてこの糸つむぎの共同作業が、別の男女の共同作業へと発展していくのである。(中略)このような行動は、偶然、部屋の明かりが消えたりすると、ますます大胆になってエスカレートした。それを期待して、意図的に明かりを消す者もでる始末。やがて暗闇で男女の望むことが始まる……。――本書より


  • 前巻
  • 次巻

目次

●『ねむり姫』のルーツ
『眠れる森の美女』と消された性的場面
●グリム童話の舞台裏
ヴェールを剥がした『いばら姫』
●糸つむぎと女性
魔女と糸巻き棒
●糸つむぎ部屋の習俗
糸つむぎ部屋のどんちゃん騒ぎ
●愛の風俗史
●風紀紊乱の温床?

書誌情報

紙版

発売日

1999年07月19日

ISBN

9784061494626

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

1462

ページ数

202ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介