リストラと能力主義

リストラと能力主義

リストラトノウリョクシュギ

講談社現代新書

リストラの「四つの誤り」とは何か。能力主義の致命的欠陥とは──。企業優先主義を排し、「自由と自己責任」の新雇用革命を提唱する。

暴走する日本企業──リストラの嵐が日本中を吹き荒れている。ブルーカラーもホワイトカラーも、中高年も若者も、昨日まで何ごともなく普通に仕事をしていた善良なサラリーマンに、突然リストラの魔の手が忍び寄る。一度リストラされたら、そう簡単には元の労働条件は取り戻せない。だから日本中のサラリーマンが、頭を低くしてこの嵐が過ぎ去るのをただじっと待ちつづけている。しかし、嵐はなかなかおさまりそうもない。なにしろ『経済白書』までが「雇用・設備・債務という3つの過剰の解消が重要」と「リストラのすすめ」を説いてしまうのだから、錦の御旗を手に入れた企業がリストラの手を緩めるはずなどないからである。(中略)「暴走」をしているのは、市場原理ではない。暴走しているのは、日本の企業、とりわけ人事部、企画部、役員会といった日本企業の「大本営」なのである。──本書より


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目次

●「日本型リストラ」四つの誤り
暴走する日本企業
●日本的雇用システムの正体
「開発独裁型経営システム」の終焉
●「人事部」は何をしようとしているのか
能力主義の評価制度はまやかしである
●「個人優先」の人事制度
本人が人事権を持つ制度のメリット
●反リストラの経営学
「リストラなき経営改革」五つのポイント

書誌情報

紙版

発売日

2000年02月18日

ISBN

9784061494893

判型

新書

価格

定価:748円(本体680円)

通巻番号

1489

ページ数

200ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介