心のマルチ・ネットワーク

心のマルチ・ネットワーク

ココロノマルチ・ネットワークノウトココロノタジュウリロン

講談社現代新書

ひとの心の不可思議なメカニズムに迫る
「本当の自分」はどこにもいない!

いくつもの「内なる対話」が心の動き。多重人格の謎から「キレる」現象の深層まで、意識と無意識の構造に挑む。

心の調和――心の本来のあり方は、それがいくつかの異なった部分や側面を持っていることであり、それらは互いに矛盾したり、互いを認識できなかったり、それらが不連続的だったりします。そしてそれらのいくつかの部分からの声を聞きながら、決断を下し、行動を起こすことこそ、私達が日常的に行っていることなのです。そしていくつもの異なった部分を持ち合わせながらも、それらが連絡を保ち、互いにバラバラになることなく、統合された状態こそが、本当の意味で安定したアイデンティティーといえます。つまり理想的なアイデンティティーは、その内側にたくさん存在している心の間に調和がとれている状態です。――本書より


  • 前巻
  • 次巻

目次

まえがき
第1章 マルチ・ネットワーク・モデルの基本理論
第2章 マルチ・ネットワーク的な心の働きの特徴
第3章 マルチ・ネットワーク・モデルと従来の心のモデルの比較検討
第4章 いわゆる「神経ネットワーク・モデル」の基本的な性質(ジョナサン・コーエンによるまとめ)
第5章 マルチ・ネットワーク・モデルの基本原則
第6章 マルチ・ネットワーク・モデルは日常心理学をどのように変えるか?
あとがき

書誌情報

紙版

発売日

2000年09月20日

ISBN

9784061495197

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

1519

ページ数

208ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介