新宗教と巨大建築

新宗教と巨大建築

シンシュウキョウトキョダイケンチク

講談社現代新書

「信仰の空間」を解読する!
なぜ前近代の宗教建築は賞賛され、近代以降の教殿はいかがわしいまなざしで見られるのか。天理、大本、金光、PLなどの建築と都市を直視する。

建築史における近代宗教――英雄的な建築家の営みとアヴァンギャルドの連続で語られる近代建築史と、寺社建築を軸に構成される日本建築史の狭間にあって、ほとんど顧みられなかったのが近代の宗教建築である。……
日本の戦後建築は、モダニズムを民主主義のための建築と規定し、宗教的な要素を切り捨てることで出発した。神社が現代建築から撤退し、進歩史観的な建築史が確立するとともに、宗教建築は近代以前のものとして理解される。……
本書の目的は新宗教の空間を考察することになろう。その際、教団の思想から空間の概念を読みとり、いかに現実の空間に反映させたのかを検証する。いずれも19世紀に登場した天理教、金光教、大本教を具体的にとりあげ、さらに戦後の新宗教建築を幾つか概観する。――(本書より)


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目次

1章 サティアンが投げかけるもの
2章 天理教の建築と都市
3章 金光教と大本教
4章 戦後の新宗教空間

書誌情報

紙版

発売日

2001年12月20日

ISBN

9784061495807

判型

新書

価格

定価:748円(本体680円)

通巻番号

1580

ページ数

240ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介