
会計が変わる―企業経営のグローバル革命
カイケイガカワルキギョウケイエイノグローバルカクメイ
- 著: 冨塚 嘉一

会計がわかれば、社会がわかる!
数学がわかれば、経営がわかる!
国際化の中で会計制度はどう変わったのか。金融ビッグバンと会計改革の関係、新しい国際基準の精神とその影響、財務三表の読み方と問題点など、キャリアアップを目指すビジネスマン必読!
「会計ビッグバン」の内容――周知のように金融機関などが抱えている不良債権については、その回収可能性を厳しく判断して償却する必要があります。利息を免除したり、返済期日を延ばしたりするだけでも、その債権から得られるキャッシュ・フローの現在価値は変わってきます。債権の価値を厳格に評価し、必要とあれば損失を計上することも必要なのです。
評価損の計上は、現在の企業にとって一層厳しい状況をもたらすかもしれません。しかし、隠れ債務・隠れ損失をそのままにしておくことは、企業経営上の問題点から目をそらすことを意味します。
バブル時代の経営方式の行き詰まりを、会計上、いち早く察知して、経営者や投資者に警鐘を鳴らすことができれば、もっと早期に対策を講じることで傷口を広げずにすんだかもしれないのです。――(本書より)
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目次
〈第1章〉なぜいま、会計か――金融ビッグバンから会計ビッグバンへ
〈第2章〉会計とは何か――会計の言葉を通して世界をみる
1 会計の意味と役割
2 会計の種類
3 基礎となる考え方――会計公準
4 会計の性質――会計における「真実」とは
5 ビジネス言語としての会計を学ぶ
〈第3章〉財務諸表――企業の成績表
1 貸借対照表と損益計算書
2 貸借対照表の項目――資産、負債、資本
3 損益計算書の項目――収益、費用
〈第4章〉日本の会計制度
1 “会計法”としての「企業会計原則」
2 トライアングル体制――硬直性から弾力性
〈第5章〉会計の国際化と新しい会計制度
1 グローバル・スタンダードの意味
2 国際会計基準の意義
3 新しい会計制度の特徴
4 これからの課題
〈第6章〉会計とファイナンス――さまざまなレベルでの影響
〈第7章〉経済・経営・会計の進化のなかで
書誌情報
紙版
発売日
2002年06月20日
ISBN
9784061496125
判型
新書
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
1612
ページ数
224ページ
シリーズ
講談社現代新書