国際政治のキーワード

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講談社現代新書

ニュースの見方が変わる本!
何が世界を動かしているか?

人権・環境問題が外交の主軸になったのはいつから?
流動化するポスト冷戦社会の諸問題を簡潔に解き明かす。

カトリックとロシア正教の対立――欧州連合(EU)はいま東方へと拡大しているが、これはカトリック圏の東方進出という側面をもっている。もともとパン・ヨロピアン(汎欧州)の性格をもったカトリックだけに、バチカンは欧州統合に積極的評価を与えているが、勢力圏の東方拡大に伴って、ロシア正教との摩擦が頻繁に起きている。2002年4月、モスクワ空港でポーランド人のカトリック神父がロシアへの再入国を拒否された。4月に入ってこれで2人目だった。ローマ教会は2月、ロシアで布教体制を強化するため、モスクワに大司教区を、それ以外に司教区を置いた。カトリックの東方進出に懸念を抱くロシア正教会が反発し、政府に圧力をかけたのだった。バチカンはロシアのプーチン大統領に仲介を求めたが、同大統領はかかわるのを慎重に避けている。――(本書より)


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目次

1 歴史の見直しと外交
2 宗教化する政治
3 「人権外交」のインパクト
4 市民運動が世界を変える
5 地方主義か地域協力主義か
6 グローバリズムの功罪

書誌情報

紙版

発売日

2002年09月20日

ISBN

9784061496231

判型

新書

価格

定価:748円(本体680円)

通巻番号

1623

ページ数

232ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介