
「タオ=道」の思想
タオミチノシソウ
- 著: 林田 愼之助

『老子』は日本人の心に響く
老子が説いた「タオ」とは何か。「上善は水の若し」などの名句や陶淵明らの生き様を通して、魅力に迫る。
今なぜタオ――老子なのか――老子のタオについて、基本的に、しかも確実にいえることがある。
タオは、この宇宙という大自然を秩序あらしめているもの、その大自然の秩序を支え、持続している原理ともいうべきものであって、その原理に根ざした老子ほど、人間の住む地球を含めて、大自然の秩序を大事にした思想家はいないということである。
もし今日、老子がなお生きていたならば、いつもこの地球上のどこかでくり返し戦争を起こし、どこまで行きつくか知れない自然環境の破壊に手を貸している人智の愚かしさに、彼はいきどおっているにちがいない。彼の警鐘にたいしていっこうに耳を傾けずにきて、そのことにいまさらのように気づき、あわてふためいている現代人を見て、老子はきっと嘆くにちがいない――。(本書より)
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目次
序章 今なぜタオ――老子なのか
第1章 老子のタオとは何か
第2章 タオの聖人
第3章 老子像と『老子』道徳経
第4章 タオのことば
第5章 タオに生きた人々
(1)タオの天子――漢の文帝
(2)タオの歴史家――司馬遷
(3)タオの救済者――張魯
(4)タオの哲学者――ケイ康
(5)タオの詩人――陶淵明
書誌情報
紙版
発売日
2002年10月18日
ISBN
9784061496293
判型
新書
価格
定価:770円(本体700円)
通巻番号
1629
ページ数
224ページ
シリーズ
講談社現代新書