野球とアンパン 日本野球の謎カウント・コール

野球とアンパン 日本野球の謎カウント・コール

ヤキュウトアンパンニホンヤキュウノナゾカウントコール

講談社現代新書

ストライクが先か、ボールが先か!?
ベースボールと野球はまだまだ違う!

日本とアメリカでは、なぜストライクとボールのコール順が逆なのだろうか。野球が国民的スポーツに成長する過程を、パンの受容と日本オリジナルの誕生と対比して描く。

日本野球最大の謎――ご存じのとおり、大リーグなどアメリカの野球では、カウント・コールはボールが先。ストライクはあとである。「ツー・エンド・ワン」といえば「2ボール、1ストライク」の意味である。「ツー・ナッシング」といえば、「2ボール、0ストライク」を意味する。ところが、日本ではそうではない。「ワン・ツー」とは「1ストライク、2ボール」のこと。「ツー・ナッシング」なら、「2ストライク、0ボール」のことになってしまう。日本式のコールのやり方が、国際式から見れば逆であることを知りながら、どうして私たちはそれを続けてきたのか。実際、不思議ではないか。知らないならいざしらず、私たちは自分たちが世界で孤立していることを十分に知っていて、そうし続けているのである。日本式カウント・コールは、単に一時の「思い違い」から発していたのかもしれなかったが、それを持続するには長い間の「意思」がなければならなかった。――(本書より)


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目次

第1章 日本野球最大の謎――カウント・コール
第2章 ストライク/ボールの歴史
第3章 ファウルとは何か
第4章 ベースポールの紹介
第5章 さまざまのルートを通って
第6章 帰国した先達からの伝達
第7章 日本式カウント・コールについて
第8章 野球をめぐるトラブル
第9章 野球もパンも
第10章 アンパンとカウント・コール
第11章 和洋折衷の極致
第12章 古くて新しきカウント問題

書誌情報

紙版

発売日

2003年05月18日

ISBN

9784061496668

判型

新書

価格

定価:770円(本体700円)

通巻番号

1666

ページ数

208ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介