戦争と有事法制

戦争と有事法制

センソウトユウジホウセイ

講談社現代新書

日本はどこへ踏み出したのか!?
イラク派兵、本当の恐怖

「有事法制」とは、何よりも「自衛隊の自由」を優先させる法律だった。日本はどこまで米国に従うのか。国民は守られるのか。シミュレーションを交え問題の核心に迫る。

2名の日本人外交官の、戦禍に苦しむイラクの人々を救いたい……というヒューマンな気持ちとは別に、イラクの人々……少なくともあるイラクの人々からは、彼らは敵である米国側に与する人間として見られていたのである。……彼らは日本外交の推進に邁進した。……自らの行動、命をさらしての行動によって、イラクの治安は維持されている、イラクには非戦闘地域が存在する、と示そうとしていたのである。


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目次

序 章 「有事法制」は成立した
第1章 「有事法制」の歩み
 1――暴かれた「三矢研究」
 2――「新ガイドライン」と「周辺事態」
第2章 戦争のルール
 1――国際人道法の理念
 2――侵略戦争は「違法」である
第3章 「有事法制」審議を読み解く
 1――「欠陥だらけ」の政府案
 2――3つの法案の狙い
 3――欠落した「国民保護法制」
第4章 日本国憲法と「イラク派兵」
 1――世界各国の「有事法制」
 2――有事と「基本的人権」
 3――憲法第九条と「自衛権」
 4――「イラク派兵」への道
終 章 シミュレーション「有事法制、発動す」

書誌情報

紙版

発売日

2004年01月18日

ISBN

9784061496996

判型

新書

価格

定価:770円(本体700円)

通巻番号

1699

ページ数

200ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介