『史記』の人間学

『史記』の人間学

シキノニンゲンガク

講談社現代新書

始皇帝、劉邦、太公望、孔子ら総登場!
不滅の人間ドラマに学ぼう

不滅の歴史書から「人間」を読み解く
『史記』が二千余年を隔てた今日、中国でも日本でも愛読されているのは、文学性とともにこの大衆性に負うところが大きい。いや『史記』の文学性とは、ほとんど大衆性である、といっても過言ではあるまい。日本中世の軍記物語、『保元物語』『平治物語』『平家物語』などには『史記』からの引用、とくに呉越の興亡と漢楚の争覇からの引用が非常に多い。軍記物の読者は日本史の上の興亡と、中国史の主な出来事を重ねあわせて学んだわけであり、それが当時の身分ある人々の教養となっていた。(中略)だが『史記』の注釈書や解説書は非常に多いが、半面『史記』が人間をどう描こうとしたかについての研究書は、武田泰淳氏の労作以外には案外少ないのではないか。あえて蛮勇を奮って「人間学」に取り組んだ次第である。――<本書より>


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目次

第1章 『史記』を貫くひとすじの紅い糸
第2章 天下人の器
第3章 項羽と劉邦
第4章 功臣・謀臣・寵臣
第5章 春秋戦国の立て役者
第6章 天道是か非か
第7章 放浪の公子・君子
終章 司馬遷と「太史公自序」

書誌情報

紙版

発売日

2005年02月19日

ISBN

9784061497757

判型

新書

価格

定価:814円(本体740円)

通巻番号

1775

ページ数

256ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介