世界のイスラーム建築

世界のイスラーム建築

セカイノイスラームケンチク

講談社現代新書

煌めく宮殿から発掘遺構まで イスラーム建築で世界一周!

イスラーム建築に魅せられて
このとき、私を強く捉えたのは……外からは想像さえつかない、今まで体験したことのないような空間であった。仰ぎ見れば、天井には連なるアーチの列が交差し、頭上に架かるドームを導いていた。どうしたらこんな形ができるのかと、アーチの数を数え、幾何学と建築の関係の深さにため息をついた。……イスラーム教を信ずる人々は、7世紀から今日まで、ユーラシア大陸のスペインから東南アジア、さらには日本やアメリカまで、長い時代にわたって、そして広い地域に、その足跡たる建物を残している。茫漠たるイスラームの広がりのなかで、私が垣間見た建造物はごくわずかな片鱗にすぎない。とはいえ、なるべく私が自分で実際に訪れたことのあるものを主軸にして、イスラーム建築の秀作を紹介したい。――<本書より>

イスラームの歴史と美学が結実した名建築
カーバ神殿/預言者のモスク/アル・ハンブラ宮殿/フェズの旧市街/岩のドーム/ガーワーン学院/トプ・カプ宮殿/ヤサヴィー廟/王の広場/西安の清真寺/イスファハーンのバーザール/クアラルンプールのモスク/ウマイヤ・モスク/東京ジャーミ/サーマーン廟


  • 前巻
  • 次巻

目次

第1部 アラビア半島と地中海世界
 第1章 イスラーム建築の原点
 第2章 ダマスクスのウマイヤ・モスク
 第3章 アル・ハンブラ宮殿
 第4章 フェズの旧市街
 第5章 スーサのリバート
 第6章 カラーウーンの複合建築
 第7章 トプ・カプ宮殿
 第8章 白いモスク
第2部 ペルシア世界
 第9章 ムタワッキルのモスク
 第10章 王の広場
 第11章 サーマーン廟
 第12章 アフマド・ヤサヴィー廟
 第13章 ガーワーン学院
第3部 周辺世界
 第14章 アフリカ大陸
 第15章 西安の清真寺
 第16章 クアラルンプールのモスク
 第17章 アラビアンコースト

書誌情報

紙版

発売日

2005年03月18日

ISBN

9784061497795

判型

新書

価格

定価:814円(本体740円)

通巻番号

1779

ページ数

288ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介