
女帝の古代史
ジョテイノコダイシ
- 著: 成清 弘和

画期的論考!「女性天皇」はなぜ必要だったか
女帝の本質
古代日本における女性統治者の歴史的変遷をふまえて、女帝(王)の本質を考えねばならない。すると、通説のように女帝(王)を単なる中継ぎとしてはとらえ切れないことが了解できるだろう。なかでも、記紀に最初の女王として明記された推古は、むしろ彼女自身の資質が評価されて大王に推戴されたわけである。また、皇極の場合もその子の中大兄王子が次に即位するとは、必ずしも約束されていたわけではなかった。単なる中継ぎとしての女帝は、持統天皇が律令天皇制下の皇位継承ルールとして嫡系継承を実現して以降の、元明・元正の2女帝のみに限定されるのではないだろうか。――<本書より>
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目次
第1章 女性統治者と祭祀―3世紀前後
第2章 男王・女王の共同統治―4、5世紀
第3章 日本古代の女王たち―6、7世紀
第4章 律令制下の女帝たち―8世紀
第5章 古代日本ではなぜ女帝(王)が輩出したのか
終章 女帝の本質
書誌情報
紙版
発売日
2005年07月21日
ISBN
9784061497948
判型
新書
価格
定価:814円(本体740円)
通巻番号
1794
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社現代新書