
資本主義の文化的矛盾(中)
シホンシュギノブンカテキムジュン

本書こそは、まさに現代人のための現代の社会学である。騒乱と混惑に終始した1960年代を、これほど鮮やかに分析した本はない。『イデオロギーの終焉』で登場し、『脱工業社会の到来』にいたるまで、現代社会の本質を鋭く衝いてきたダニエル・ベルが、今その思想の全貌を明らかにする。政治、経済、文化がバラバラに分解した現代への処方箋は何か。宗教こそ新たな統一の基盤であるとする本書の提案を、真剣に受けとめねばならない。
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目次
●第2章 文化の統一性の崩壊
・1 分裂する現代文化
・2 感受性における革命
・3 文化の分離
・4 「距離の喪失」の時代
・5 合理的な世界の解体
●第3章 60年代の感覚
・1 60年代――感情の時代
・2 芸術の解体
・3 天才の民主化
・4 自我の喪失
・5 ディオニュソス主義の演劇
・6 理性にかわるもの
●第4章 脱工業化社会の宗教と文化――偉大な復興のために
・1 脱工業化社会の理念
・2 三つの社会の宇宙観
・3 神聖から世俗へ
・4 三つのファウスト
・5 新しい価値観の探究
・6 宗教の再建
書誌情報
紙版
発売日
1976年12月08日
ISBN
9784061580855
判型
A6
価格
定価:748円(本体680円)
通巻番号
85
ページ数
201ページ
シリーズ
講談社学術文庫