
中世の光と影(上)
チュウセイノヒカリトカゲ
- 著: 堀米 庸三

従来、西欧中世期は、華やかな古典文化とルネッサンスの狭間の暗黒の時代と考えられていた。しかし中世は、古典文化・ゲルマン精神・キリスト教の三者が、たがいに対立抗争を続けながら、次第に「ヨーロッパ」を形成していく、独特のエネルギーに満ちた時代であった。著者は自らの紀行文もまじえつつ、このヨーロッパ生成の過程を解明し、中世社会の本質を鮮やかに描き出す。本書は単なる「通史」を超えた、史論と歴史紀行の結晶である。
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目次
1 二つのローマ
2 ヨーロッパとはなにか
3 ゲルマン民族の社会と文化
4 民族大移動期の地中海世界
5 キリスト教世界の展開
6 イスラムの侵入と地中海世界の変貌
7 ヨーロッパの成立 その一
8 ヨーロッパの成立 その二
9 試練にたつ中世ヨーロッパ
書誌情報
紙版
発売日
1978年01月10日
ISBN
9784061582057
判型
A6
価格
定価:770円(本体700円)
通巻番号
205
ページ数
190ページ
シリーズ
講談社学術文庫