
良寛(上)
リョウカン
- 著: 井本 農一

新潟県出雲崎の旧家橘屋の長男として良寛は生まれた。父の以南は風流人で、家業に力を注がず、一家は衰えてゆく。その中で良寛は十八歳のころ親の期待にそむいて出家してしまう。そんな境涯の良寛が考えていたことは何だったろう。良寛の作った多くの漢詩や和歌には、人生に対する深い思いがこめられている。名僧とたたえられる良寛にも、実は苦い自己反省が常にあったのではないか。良寛を一個の人間として見直す味わい深い名著。
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目次
はしがき
第1部 良寛の生涯
1 良寛の父以南
1.良寛の家がら
2.良寛の時代
3.橘屋の衰え
4.以南の京屋との争い
5.以南の性格
6.以南の俳諧
7.晩年の以南
8.以南の上洛と入水
2 良寛の出家と修行
1.良寛の誕生と少年時代
2.良寛の出家
3.得度の師
4.円通寺での修行
3 転身と帰郷
1.飜身の機
2.帰郷
3.故郷のさま
4.五合庵におちつく
4 五合庵での生活
1.五合庵の二十年
2.生活の資
3.実家・親戚からの援助
4.生活の庇護者たち
書誌情報
紙版
発売日
1978年01月10日
ISBN
9784061582101
判型
A6
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
210
ページ数
168ページ
シリーズ
講談社学術文庫