
良寛(下)
リョウカン
- 著: 井本 農一

春の日に子供らと手まりをついて遊んだ名僧。良寛についてはこのイメージが一般に知られている。だが著者はあえて「童児と手まりをついて興じたということは、童児と手まりをついて楽しまざるを得なかったということである」という。良寛の行動の背後に深い人間的な苦悩のあったことを明らかにする。ここに新しい良寛像が打ち出される。現代人の目で良寛の生涯をみなおし、かれの主要作品を新たな角度から鑑賞する、意欲的な力作。
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目次
第1部 良寛の生涯
5 友人たち
1.良寛の知友
2.江戸の知人と行脚の旅
6 晩年の良寛
1.乙子神社境内へ転居
2.能登屋裏へ転居
3.貞心尼との交際
4.老衰と臨終
第2部 良寛の生き方
7 わたくしの良寛論
1.悟りの境地
2.良寛の苦悩の原因
3.慰めとしての芸術
4.社会への関心
第3部 良寛の文学
8 良寛の漢詩と和歌
1.良寛の文学の新視点
2.良寛の漢詩
3.良寛の和歌
結び
参考文献
良寛詩歌索引
書誌情報
紙版
発売日
1978年01月10日
ISBN
9784061582118
判型
A6
価格
定価:682円(本体620円)
通巻番号
211
ページ数
176ページ
シリーズ
講談社学術文庫